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 【エウレカロボティックス株式会社 石丸広典様、江下由香子様インタビュー】「我々のフィジカルAI技術で日本のものづくり産業の強みを引き出し、日本の製造業の進化に少しでも貢献したい」

エウレカロボティックス株式会社
エウレカロボティックス株式会社は、シンガポールで誕生したディープテックの日本法人です。いわゆるフィジカルAI の分野で、AIを活用したロボットビジョン技術の開発に取り組んでいます。今回は代表取締役の石丸広典様、リージョナルマーケティングマネージャーの江下由香子様のお二人に、現在の事業内容や新木場ラボ開設の目的、将来の展望などについて聞きました。

シンガポールの名門国立大学から誕生したスタートアップの日本法人

まずは貴社の概要についてご紹介ください。

石丸様:当社は、シンガポールの南洋理工大学(アジア屈指の名門国立大学であり世界的にも評価が高い)から誕生したスタートアップです。当社の創業者であるファム・クアン・クオンは、東京大学で特別研究員を務めた経験もあり、また東京大学には中村仁彦先生(日本を代表するロボット研究者)がいたこともあって、当時からロボット技術における日本の印象がとても強かったと聞いています。

貴社のロボット技術はどういうものになるのでしょうか?

石丸様:当社はロボットそのものを開発しているわけではなく、AIを活用したロボットビジョンシステムを開発しています。従来のロボットは想定される環境下で、あらかじめプログラムされた通りに動作しますが、「目」や「脳」を備えていないため、状況が変化すると自律的に判断し対応することは不可能でした。3Dカメラとロボットビジョンコントローラで構成されるロボットビジョンシステムを活用することで、ロボットが自律的に動作できるようになります。具体的には、3Dカメラの撮像からAIが3Dデータを生成し、ロボットに物体の形や向き、把持位置を伝えることで、バラ積み状態から取りやすい部品を識別してロボットがピックする、などです。他にも検査工程で傷や欠陥を判別する、などこれまで人手に頼らざるを得なかった作業の自動化に真価を発揮します。

シンガポールと日本以外にも貴社の拠点はあるのですか?

石丸様:現在は、創業の地であるシンガポールのほかに、日本、ベトナム、アメリカに活動拠点を構えています。これらの地域でしっかりと地盤固めができれば、その後はさらにヨーロッパや他のアジア諸国への進出も十分に考えられると思います。とはいえ現在は、まずはこれら4つの地域で、地に足をつけて事業を進めていくことが大切だと考えています。日本については、東京と名古屋の他、この4月から大阪にも拠点を開設したところです。

まずは半導体・自動車・航空宇宙・精密機械の4分野での参入を目指す

なぜ日本にも活動拠点を開設したのでしょうか?

江下様:当社の創業者は東京大学で特別研究員として在籍した経験もあり、日本の「ものづくり」に強い関心を持っていました。そこで「日本の製造業の世界に受け入れられる品質のものを作れば、アジアだろうとヨーロッパだろうとアメリカだろうと、世界中どの国でも通用する製品になるだろう」と考えたのです。彼は「日本市場で売れる製品を作ること」に並々ならぬ決意を持っており、日本法人を設立したという経緯があります。

新木場の貴社ラボの役割についてもお聞かせください。

江下様:当社の製品はその性質上、カタログだけ見て購入を決めるお客様はまずいません。お客様が抱える課題はそれぞれ異なっており、当社の画像処理およびロボット制御技術でお客様が解決したい課題を本当に解決できるのかを検証する必要があります。三井リンクラボ新木場の当社ラボは、そうした「お客様の抱える課題を実証実験で確認する」場所でもあり、実際これまで多数の実験を実施してきました。

石丸様:これまでにも、光ファイバー用小型ガラスレンズのピッキング、カメラ用レンズの自動検査、コネクタの自動嵌合、荷物のピッキング作業の自動化などに挑戦しています。これらのケーススタディは、当社のウェブサイトでも紹介[1]しています。我々としては、まず半導体・自動車・航空宇宙・精密機械の4分野で浸透を目指します。それらの領域で地固めができれば、バイオやライフサイエンス領域にも挑戦していきたいですね。
[1] https://eurekarobotics.com/ja/applications

江下様:さらに「物流」も重要なターゲットですね。eコマースの普及に伴い、倉庫の商品管理にも自動化技術が採用されていますが、出荷の最終工程である「サイズも重さも異なる複数の物品をピックアップしてひとつの箱に収める」作業は、なかなか自動化できませんでした。人間であれば目で見て直感で判断できることが、目や脳を持たないロボットには難題だったのです。そこに我々のAIビジョンシステム技術が活きると考え、実証実験を重ねています。

大型荷物用の搬出用エレベーターがあるのでロボットの移送も便利

三井リンクラボ新木場に来る前のことを教えていただけますか。

江下様:以前のオフィスは人形町(東京都中央区)にありました。当時はわたしを含めて社員は5人でしたが、大学のラボのような雑然とした雰囲気のせまいオフィスの中で、若いエンジニアたちが日々遅くまで最先端技術の検証に取り組む姿に、強い感銘を受けたのをおぼえています。とはいえ、お客様が4〜5人同時に訪問されるともう我々が座る場所がないくらいにせまく、今後さらに増員することを考えると、移転する必要がありました。

なぜ三井リンクラボ新木場を選択されたのでしょうか。

江下様:前のオフィスも三井不動産さんの物件ということもあり、転居するときもこの新木場ラボを最初にご紹介頂きました。当社の創業者であるファムも来日して内覧したのですが、我々が最初に惹かれたのは新木場ならではの「海が見える景色」でした。建屋自体もきれいで共用施設も清潔なこと、また大型の荷物を搬出するためのエレベーターが備わり、ロボットなどの重量物の搬出作業も楽にできるのも魅力的でした。

たしかに大きな搬出用エレベーターのあるラボは珍しいかもしれませんね。

江下様:当社は、イベントや展示会などでデモを行うために、アームロボットを会場に搬送する必要があります。これらのロボットを運ぶには2トントラックが必要なのですが、三井リンクラボ新木場2には大型の搬出用エレベーターに加え2トントラックを駐車できるスペースも用意されています。たんにシェアオフィスというだけでなく、当社のように大きなロボットなどを扱う会社にも使いやすいような環境が整備されていますね。

石丸様:交通の便が良いのも魅力的ですね。新木場ラボは新木場駅から徒歩圏内にあって「通勤しやすい」と社員にも好評です。最寄り路線のひとつの京葉線は、東京ディズニーランドのおかげで知名度も高く、お客様に当社ラボの場所を案内する時にも便利です。また三井リンクラボには様々な企業が集まっており、こうした場所で我々の技術と日本の製造業の強みが結びつき、イノベーションや新たな価値が生まれることにも期待しています。

将来的にはりんかい線が羽田空港と直結するので、そうなれば羽田空港から来るお客様にとってもアクセスが抜群に良くなると思われます。

世界トップクラスの日本の製造業のさらなる進化に少しでも貢献したい

では、御社の今後の展望についてもお聞かせください。

石丸様:今後は日本の製造業とのパートナーシップをさらに強化したいと考えています。最初は半導体・自動車・航空宇宙・精密機械および物流の分野において、我々のAIロボティクス技術をしっかりと広げたいと考えています。日本は世界トップクラスの製造技術を持つ国です。そこに我々のフィジカルAI技術が組み合わせることで、これまでは自動化が難しいとされた作業や工程にも新たな可能性が生まれると期待しています。

日本の人口自体が減少して技術の継承も難しくなる中で、日本が世界に誇る加工技術がロボットによって進化していくとしたら、素晴らしいことですね。

石丸様:日本は世界有数のロボット大国であることは間違いありません。また精密な製造技術においても高い競争力を有しています。一方でご指摘の通り、日本の製造業は深刻な人手不足という課題を抱えており、さらなる生産性の向上が求められています。我々は、ものづくり産業における日本の強みをさらに引き出すフィジカルAIの開発者として、日本の製造業のさらなる進化に貢献したいと考えております。

本日はお忙しい中、我々のインタビューにご対応頂きまして、ありがとうございました。今後の貴社の事業のご成功とさらなるご発展をご祈念申し上げます。


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