【フォーネスライフ株式会社 平井優子様、加藤博樹様、井上隆一様、加藤柚花様インタビュー】「周辺に配送業者が多く、羽田空港にも近い三井リンクラボ新木場1の環境は、国内外と凍結検体をやり取りする弊社にとって最適」 | 入居者インタビュー一覧 | レンタルラボ&オフィス|三井リンクラボ
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【フォーネスライフ株式会社 平井優子様、加藤博樹様、井上隆一様、加藤柚花様インタビュー】「周辺に配送業者が多く、羽田空港にも近い三井リンクラボ新木場1の環境は、国内外と凍結検体をやり取りする弊社にとって最適」

フォーネスライフ株式会社
フォーネスライフ株式会社は、少量の血液から心筋梗塞や認知症などの“将来の疾患発症リスク”等を予測し、生活習慣改善をサポートするサービス「フォーネスビジュアス」と、微量検体に含まれる約7,000種類のタンパク質を一度に解析する受託測定サービス「SOMASCAN® DISCOVERY」を二本柱に、事業を展開する企業です。日本橋ライフサイエンスビルディング3(中央区日本橋)の本社とは別に、三井リンクラボ新木場1にも拠点を構えて、サービス提供しています。同社の現在の事業内容と将来展望について、平井優子氏(プロテオミクスラボラトリ本部長)をはじめ、4名の皆様にお話を聞きました。

プロテオミクスをベースに二本柱の事業を展開

まずは貴社の事業内容を教えてください。

フォーネスライフ平井様:現在は、大きく2つの事業を展開しています。一つは、バイオマーカー探索や医薬品開発を行う製薬企業や大学などの研究機関を対象とした、タンパク質受託測定サービス「SOMASCAN® DISCOVERY」です。もう一つは、健康経営を推進する企業や、自治体、或いは個人を対象とした、少量の血液から“将来の疾患発症リスク”等を予測し、生活習慣改善をサポートする「フォーネスビジュアス」です。後者は法規制上、疾患の診断はできませんが、認知症、心筋梗塞・脳卒中、肺がんなどの疾患が将来発症するリスクを可視化して、医療機関を通して検査結果として提供しています。

弊社事業の根幹は、約7,000種類のタンパク質を一度に測定する「SomaScan®」という技術です。これは、SomaLogic Operating Co., Inc.(以下、SomaLogic社)という米国スタートアップの創業者が確立した技術で、弊社が属するNEC(日本電気株式会社)グループは同社にいち早く着目し、長年にわたり協業関係を築いてきました。2014年には、同技術を用いた「SOMASCAN® DISCOVERY」の前身となるサービスを、NECグループが日本国内での独占販売権を取得して事業化しています。その後、SomaLogic社が複数のタンパク質から疾患発症リスクを予測する技術の開発に成功すると、2020年4月弊社を設立し、「SOMASCAN® DISCOVERY」と「フォーネスビジュアス」を新たにブランド化して事業展開を開始しました。

貴社の事業の「強み」はどこにあるとお考えですか?

フォーネスライフ平井様: SomaLogic社由来のタンパク質測定技術「SomaScan®」と、その結果をもとにした将来の疾患発症リスク予測技術、さらに、NECグループのAI・ビッグデータ解析技術とITソリューションの“総合力”にあると考えています。もともと「SomaScan®」は、バイオマーカー探索や医薬品開発にご利用いただく製薬企業関係者や大学研究者から、「(この技術の)大ファンです!」という声を頂くほど独創性の高い技術なのですが、そこから派生した「フォーネスビジュアス」こそが、我々の総合力を体現したブランドです。「フォーネスビジュアス」は、NECグループのスマホアプリや他社のヘルスケア商材と組み合わせてサービス提供しており、研究の専門家だけでなく一般の利用者が、自ら改善効果を検証・実感しながら、生活習慣改善に取り組むことを後押ししています。最近では、いくつかの自治体と協業して、住民の未病・予防につながるサービスを開発・提供するなど、事業の幅を広げています。

定期的な講習会などで様々な学びが得られるのも大きな利点

三井リンクラボ新木場1での活動についてお聞かせ下さい

フォーネスライフ平井様:三井リンクラボ新木場1内の弊社ラボ(以下、新木場ラボ)では、弊社事業のコアとなる部分、すなわち凍結状態の検体を受領して、自動分析装置を用いてタンパク質を測定し、その結果をデータに出力する一連のプロセスを行っています。一部の検体は、米国SomaLogic社で測定する必要があるため、凍結状態のまま米国に送付します。

三井リンクラボ新木場1に入居を決めた理由をお聞かせ下さい。

フォーネスライフ平井様:弊社事業には、お客様との凍結検体の授受と米国への送付が不可欠ですので、周辺環境が非常に重要でした。三井リンクラボ新木場1は、周辺に配送業者が多く、羽田空港が近いという立地の良さ、アクセス環境に魅力を感じました。

フォーネスライフ加藤(柚)様:弊社の新木場ラボ開設プロジェクトは、稼働開始まで非常にタイトなスケジュールでしたので、三井不動産様に臨機応変なご対応を頂けたことも、大きなポイントだったと思います。入居前工事のスケジュール調整段階で、一部納期が間に合わない部品があることがわかり、稼働開始が遅延する可能性もあったのですが、工事を段階的に進めて頂いたおかげで目標月内に稼働を開始できました。

親会社(NECソリューションイノベータ株式会社)の本社ビルも新木場にありますね。

フォーネスライフ加藤(柚)様:親会社が新木場駅のすぐ近くにあり、弊社との距離が近いことも入居を後押ししてくれました。その他、ラボがバイオセーフティレベル2に対応していることはもちろん、ウェブ会議などに利用可能な会議室や休憩スペースなどの館内設備が充実している点や、内装がきれいでお洒落な点にも強く惹かれました。

実際に入居をしてみて、どんな感想をお持ちですか?

フォーネスライフ井上様:とても助かっています。測定に用いる試薬の中には、厳密な温度管理が必要なものもあるのですが、空調を24時間稼働できるため、室内に保管することが可能です。環境法令やバイオセーフティなどに関する講習会が定期的に開催されるため、法改正があった場合にも常に最新の情報を得られることも利点です。また、入居時に非常食などの防災グッズをプレゼントして頂いたのも、準備前だったので大変ありがたかったです。

将来は、「誰も病気にならない未来」を叶えるOne-Stopサービスを目指したい

他の入居者様との交流の機会などはありますか?

フォーネスライフ加藤(柚)様:入居者限定の懇親会に参加して名刺交換をしたり、お互いの会社の紹介をし合うことがきっかけとなって、廊下で出会うと挨拶をしたり、少し立ち話をしたりといった形で、交流の機会が徐々に増えてきました。

フォーネスライフ平井様:懇親会のほかにも、LINK-J主催の様々なイベントを通して、他の入居者様や外部の方との交流が生まれています。先日は、創薬技術の最新状況をテーマとした公開シンポジウム(創薬のフロンティア2023)に、「Meet UPブース」出展をさせていただきました。

三井リンクラボ新木場1で、新たに挑戦したい課題などはありますか?

フォーネスライフ加藤(博)様:最近は、特に「フォーネスビジュアス」に関して、メディアの取材を受ける機会が増えてきました。そこで今後は、弊社認知度のさらなる向上を目指して、ラボ見学希望者の受け入れなども視野に、新木場ラボを起点とした広報活動の充実・拡大を考えています。弊社の測定技術力を紹介する、ラボのアピール動画なども作ってみたいですね。また、三井リンクラボの入居者同士が連携を深め、相互の技術を活用して新しい価値を生み出す「オープンイノベーション」にも、取り組んでいきたいと考えています。

ありがとうございました。最後に、貴社の今後の展望などについてもお聞かせ下さい。

フォーネスライフ加藤(博)様:弊社の認知度の向上に伴い、サービス利用者の数が増えれば、新木場ラボだけでは対応しきれなくなることが予想されます。また、災害などの緊急事態に備えたバックアップ体制の整備も必要になると考えています。そこで将来的には、他の地域にもラボを開設して、事業拡大に伴う検査数の増加対応や災害への備えを進めていく予定です。そのためにも新木場ラボは、今後の弊社ラボの新設におけるモデルケースとなることを目指して、運営したいと考えています。

フォーネスライフ平井様:弊社事業の根幹である「SomaScan®」は、今後、さらなる技術開発によって、一度に測定可能なタンパク質の種類を拡大する予定です(現在は約7,000種類)。また、「フォーネスビジュアス」は、利用者の“将来の疾患発症リスク”を予測できる疾患の数を、50程度まで拡大させていきます。これらの技術を、未病・予防に役立つサービスと組み合わせてOne-Stopで提供することで、弊社ビジョン「誰も病気にならない未来、誰もが自分らしく生きられる社会へ」を実現させたいですね。

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