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【帝人リジェネット株式会社 平井悠款様、佐藤達哉様/株式会社ジャパン・ティッシュエンジニアリング 池浦加珠子様インタビュー「帝人グループの再生医療等製品CDMO事業は、三井リンクラボ柏の葉1から新たな展開が始まります」

帝人リジェネット株式会社
帝人株式会社は、再生医療等製品CDMOの事業開発を新たに進めています。2021年、この分野のパイオニアである株式会社ジャパン・ティッシュエンジニアリング(以下、J-TEC)をグループ会社に収め、2023年8月には帝人リジェネット株式会社を設立するなど着々と陣容を整えています。その新たな拠点として選ばれたのが、三井リンクラボ柏の葉1です。ここで2024年2月の本稼働に向けて準備を進めている、帝人リジェネット株式会社CDO事業グループ長の平井様をはじめ3名の皆様に、今後の展望や意気込みをお聞きしました。

再生医療等製品CDMO専門の事業会社として帝人リジェネットを設立

御社の設立経緯と事業内容を教えてください。

帝人リジェネット平井様:帝人は次の事業展開を検討する中で、「バイオものづくり」というキーワードを抽出しています。得意の化学をベースに、バイオの力も組み合わせたものづくりです。一方、2021年には、再生医療等製品の事業化に20年以上も取り組んできたJ-TECが帝人のグループ会社となりました。これにより、バイオものづくりの実現性が一段と高まりました。そうした中、本格的に事業化するにはお客様への責任を明確にし、迅速な対応が可能なこの事業に特化した会社を立ち上げるのがベストだという考えから、「帝人リジェネット株式会社」を設立しました。

帝人リジェネット佐藤様:当社の事業内容は、細胞医薬品を中心とした、再生医療等製品のCDMOです。シーズの案件化から非臨床研究や臨床研究用のサンプル製造、治験薬製造、そして商用生産まで行います。

事業はJ-TECとの協業により展開されるそうですね。

帝人リジェネット平井様:はい、当社とJ-TECとは協業体制をとります。それにあたって私は、この三井リンクラボ柏の葉1を帝人グループの再生医療の中心地にしたいと考えています。ここで我々とJ-TECのメンバーが互いに協力し合い、確かな成果をあげていく。そのためにラボの立ち上げからJ-TECにも関わってほしいと思い、池浦さんをはじめとするJ-TECメンバーにも参加してもらっています。

三井リンクラボ柏の葉1は国立がん研究センターに隣接しています。まずはがんにフォーカスすることになりますか。

帝人リジェネット平井様:立地的にそちらにフォーカスしていることは確かです。ただ、J-TECの製品には移植用培養表皮や軟骨などがありますし、がんに対するCAR-T細胞製品も開発中であるなど、モダリティは多岐にわたります。技術力はもちろん、製品を生み出す研究・開発力、薬事的な能力を持つJ-TECと協力しながら、がん以外の領域でもお客様の声に対応できるよう、体制を充実させていきます。

製品上市までお客様をしっかりとサポートしたい。三井リンクラボ柏の葉1は、そのための拠点

再生医療等製品CDMO事業における御社の特徴や強みは何でしょうか。

帝人リジェネット平井様:三井リンクラボ柏の葉1を拠点として、お客様と伴走しながら、製品上市までしっかりサポートさせていただきます。

一般的な再生医療等製品の製品化においては、例えるなら最高級スポーツカーのような超高性能を目指すことが多いです。でも、それではマーケットが限られてしまいます。ビジネスとして成立させるためには、高級車の技術を性能と価格のバランスがとれた、いわば大衆車向けに落とし込んでいく必要があります。再生医療等製品も同様で、お客様とこうした状況を話し合い、理解し合いながら開発に着手することが、案件を成功させる重要な“キモ”となります。そのための対話や検討が十分にできる場がこのラボで、これこそが我々の大きな特徴であり強みだと考えています。

三井リンクラボ柏の葉1では、どのような役割を担うのでしょうか。

帝人リジェネット平井様:ここでは、初期段階の非臨床研究から臨床に入るまでをカバーします。具体的には、安全性確保法(再生医療等の安全性の確保等に関する法律)に準拠した臨床研究用サンプルやGMP体制での治験薬の製造施設となります。現在、同法に基づいた特定細胞加工物の製造許可申請を準備中で、2024年夏頃に承認を頂くことを目標としています。興味がある方には気軽にお問い合わせいただきたいです。

今後の事業展望をお聞かせください。

帝人リジェネット平井様:まずはお客様を開拓し事業を軌道に乗せることが第一歩ですが、将来的には日本の再生医療の裾野を広げる事業になればと考えています。そのために今、国立がん研究センターの先生がたと一緒に、ここで再生医療のプラットフォームを構築しています。弊社CPC(セルフプロセシングセンター)で臨床研究用サンプル製造などの作業を分担させていただきながら、他のプレーヤーの方々にもたくさんご参加いただき、一緒にディスカッションしながら、再生医療製品を次々と開発していきたいと思っています。

街がきれい。それも三井リンクラボ柏の葉1を選んだ決め手

三井リンクラボ柏の葉1ご入居のきっかけは何でしたか。

帝人リジェネット平井様:三井不動産や国立がん研究センター様と一緒に、再生医療プラットフォームの新しい取り組みが行えるということが非常に魅力的に映りました。

ここからは私個人の感想になりますが、つくばエクスプレスの「柏の葉キャンパス駅」に降りたとき、街が良かった! とてもきれいに見えたのです。街がきれいであることは、かなり大事だと私は思っています。というのも、これから自分が他のメンバーたちと一緒に新しい事業を立ち上げていく中では、きっと良いことだけでなく困難なことにもたくさんぶつかるでしょう。そんなときでも駅を降りてきれいな街が広がっていれば、モチベーションは自然と上がるでしょう。この点で柏の葉は私の気持ちにミートしました。

ご入居後の感想をお聞かせください。

J-TEC池浦様:私はこちらに転勤してきて、柏の葉キャンパス駅近くに住むようになりました。きれいな街並みを歩いての徒歩通勤はとても快適です。リンクラボの施設では、1階のカフェテラスが気に入っています。他のスタッフとお喋りしながら過ごせるのはリフレッシュになります。

帝人リジェネット佐藤様: 我々のような仕事は職場にいるだけだと、どうしても息が詰まりがちです。でもここは施設の共用スペースも充実していて、そこで顔見知りの方と立ち話などができるので、息抜きや気分転換になっていいですね。

ご入居後まだ間もないですが、他のテナント様との交流や出会いもご経験されているそうですね。

帝人リジェネット佐藤様:入居は2023年10月末で、その際に内祝いの小さなパーティを開きました。三井不動産にお願いして他のテナント様に声をかけていただいたところ、思いのほか多くの方が来てくださって、いろいろ話せてうれしかったです。

帝人リジェネット平井様:我々もサイエンティストなので、最先端の話に触れるとウズウズするんですよね。ですから分野が違っていても、こういう場でお話を聞いたりディスカッションしたりできることは刺激になりますし、新たな視点やアイディアにつながるので非常に魅力的な空間です。

ライフサイエンス関連の交流プラットフォーム「LINK-J」のメンバーにもなられています。

帝人リジェネット平井様:自社のイベントやニュースといった告知を、LINK-Jサイトを活用させていただきながら公開しています。またLINK-Jで興味深いイベントを見つけたときには社内に展開して、自由に参加できるようにしています。

このようなラボが、日本の新しい産業のスタート地点になるといい

三井リンクラボに期待されていることをお聞かせください。

帝人リジェネット平井様:再生医療をはじめとする各分野で、企業の共創やそのビジネス展開が盛んに行われていますが、確たる成功例が三井リンクラボから生まれてくることを期待しています。それによって、こういうラボから日本の新しい産業やその関連事業がスタートできる、という認識が広まり定着したらいい。それが私の今の願いです。

もちろん我々もチャレンジしますが、三井不動産やこのラボに入居されている企業の方々のご協力が欠かせません。皆様とぜひご一緒させていただきながら、理想に向けて進んでいきます。

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