【Meiji Seika ファルマ株式会社 土屋敏行様、石田陽治様、寺嶋聖佳様、近田 翼様インタビュー】「当社の血液がん治療薬研究は新木場ラボから始まる。ここから生まれたタネを育て、必ず花咲かせたい」 | 入居者インタビュー一覧 | レンタルラボ&オフィス|三井リンクラボ
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ホーム > 入居者インタビュー一覧 > 【Meiji Seika ファルマ株式会社 土屋敏行様、石田陽治様、寺嶋聖佳様、近田 翼様インタビュー】「当社の血液がん治療薬研究は新木場ラボから始まる。ここから生まれたタネを育て、必ず花咲かせたい」

【Meiji Seika ファルマ株式会社 土屋敏行様、石田陽治様、寺嶋聖佳様、近田 翼様インタビュー】「当社の血液がん治療薬研究は新木場ラボから始まる。ここから生まれたタネを育て、必ず花咲かせたい」

Meiji Seika ファルマ株式会社
Meiji Seika ファルマ株式会社は、明治グループの医薬品事業として、主に感染症や精神・神経系疾患に対する治療薬・ワクチンの開発及び製造販売を手掛ける製薬企業です。研究拠点としては、神奈川県小田原市に自社研究所を持つほか、新たに血液がん領域の抗体医薬品の研究開発にも挑戦するため、三井リンクラボ新木場1にも自社ラボを開設しています。新たにラボを開設した動機や今後の将来展望などについて、同社研究開発本部・研究部副部長の土屋様をはじめ、4人の皆様にお話をお聞きしました。

新木場ラボでは血液がんにおける新規抗体薬の開発に挑戦中

まずは貴社の概要について教えてください。

Meiji Seika ファルマ土屋様:当社は、菓子・食品・乳製品などを製造・販売する「株式会社明治(旧明治製菓株式会社、旧明治乳業株式会社)」との事業再編に伴い、特に医療用医薬品の製造販売を担当する会社として設立されました。グループ内には、化学及血清療法研究所(化血研)からワクチンと血液製剤事業を継承した「KMバイオロジクス株式会社」もあって、現在は同社とも協力しながら新薬の研究開発に挑戦しています。当社の得意領域は、感染症と精神・神経系疾患ですが、さらに最近ではワクチン、免疫炎症、悪性腫瘍などの新規領域にも挑戦しています。

Meiji Seika ファルマ近田様:血液内科では、感染症予防に抗菌薬を積極的に用いることから、既存事業と相乗効果も期待できると考え、悪性腫瘍に関しては血液がん領域の研究開発に注力しています。他社からの導入品になりますが、すでに上市した製品もあります。

Meiji Seika ファルマ石田様:実はわたしも、以前は岩手医科大学血液腫瘍内科にいて、多くの血液がん患者さんを診療してきました。同大を定年退職した現在でも、東京都立墨東病院の非常勤医師として、週1回は患者さんを診療しています。創薬研究は未経験ですが、血液がん治療や、現場が必要とする薬のあり方についてはわかるので、毎日新木場ラボで、若手の研究者たちと共に、新薬のあり方を議論する日々を過ごしています。

ラボ内での安全講習会や各種講演会の開催はとても勉強になる

貴社はすでに研究所をお持ちですが、新ラボの役割についてもお聞かせ下さい。

Meiji Seika ファルマ近田様:新木場ラボでは、抗体医薬品の研究開発に挑戦しています。当社の抗体医薬の研究は、まだ初期の段階であり、今後も何度も壁にぶつかることになるとは思いますが、同じく新木場ラボで働く他社の皆様の力も借りながら、新しい薬のタネを育て、いずれ必ず花咲かせることが、我々研究員に課せられた役割だと理解しています。

三井リンクラボ新木場1に入居を決めた理由を教えてください。

Meiji Seika ファルマ土屋様:理由は「場所」です。血液がんの研究開発にあたっては、オープンな環境で推進したいという思いもあり、また血液がん治療に精通している先生たちの力も借りながら、新薬開発に取り組む「オープンイノベーション」にも挑戦したいと考えていました。新木場ラボは、東京駅や羽田空港から近く、関東圏のアカデミアからのアクセスも良好。東京本社(中央区)との移動にも優れていることから、こちらに決めました。

入居してわかった「新木場ラボのここが良い」点があればお聞かせください。

Meiji Seika ファルマ土屋様:新木場ラボの良い点のひとつは、安全教育や危険物の取扱いなどについて、三井リンクラボ側が積極的に講習会を開催してくれることです。当社の研究所でも、外部講師を招聘して講習会を実施していますが、費用や労力の面でいえば、講習会の運営はけっこう大変なのです。また昼休みには、著名な先生たちによる講演会(Link-J主催)の放映などを拝聴する機会もあって、これも我々のオープンイノベーション路線の助けになっています。

Meiji Seika ファルマ寺嶋様:廃棄物の管理や施設運営などはけっこう負担が大きく、以前はそれも研究員が自分たちで行う必要があるため苦労しました。三井リンクラボは、施設運営はラボ側が全て実施してくれるので、研究員は研究だけに専念できるという素晴らしい環境だといえます。三重特異性抗体など、現在の研究と関係性の高いテーマの講演会(Link-J主催)の放映もあるので、とても勉強になります。館内のカフェブースには、国内外のサイエンス関連雑誌が常備されていて、休憩がてら気軽にサイエンス誌が読めるのも、ありがたいですね。

同じリンクラボ新木場1内で働く他社さんとの交流などはありますか?

Meiji Seika ファルマ近田様:具体的な契約に進展したケースは、残念ながらまだないのですが、たとえば抗体医薬の安全性や有効性に関する相談をさせて頂く機会はありました。当社ラボの設計の参考にさせて頂くために、三井リンクラボ様の仲介のもと、他社のラボを見学させて頂く機会も得ました。これも複数テナントが入るレンタルラボだから可能な交流ですね。日頃の交流についても、懇親会などを機に、共有スペース等で会った際に挨拶できる増えていっていますています。

今後も三井リンクラボとは共に成長していく関係でありたい

最後に「三井リンクラボ」で実現したい未来についてお聞かせください。

Meiji Seika ファルマ石田様:血液がんを「治癒」に導く抗体医薬品を、三井リンクラボ新木場1の地から誕生させたいと考えています。現在でも、「寛解」を達成する治療薬はいくつかありますが、「治癒」を達成できる薬はわずかです。そこで研究員たちと話し合った結果、新木場ラボでは「血液がんの治癒を目指せる薬を作ろう」ということでまとまり、この数年間ずっと挑戦してきました。これは会社の目標であると同時に、研究員の夢でもあります。

Meiji Seika ファルマ寺嶋様:わたしも新木場ラボの研究員のひとりとして、三井リンクラボ新木場1という研究者にとっては素晴らしい環境を利用して、現在のプロジェクトを成功させたいと思っています。ラボには他にも様々なテナント企業さんが入居しているので、他社の皆様との共同研究などにも取り組みたいとも思います。

Meiji Seika ファルマ土屋様:当社は現在、三井リンクラボ新木場1を通じて「血液がん領域における新薬の創出」という新たな課題に挑戦していますが、同時に三井不動産様にとっても、このラボ事業は新たな挑戦なのではないかと思います。我々が協力し合って共に成長することで、新木場という場所が日本のライフサイエンス産業を育成する基盤になっていくことを願っております。その日のためにも、今後も共に成長していく関係でありたいですね。

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